甲状腺のホルモンが作られにくくなっている病気です。
通常、ばい菌を攻撃する免疫が甲状腺を間違えて攻撃している状態です。このため甲状腺の一部が壊れて、甲状腺ホルモンが作りにくくなっています。免疫が甲状腺を攻撃し続けるので、別名「慢性甲状腺炎」とも呼ばれます。
女性に多い病気で、20代以降発症することが多いです。
人間の体では代謝といって、常にいろいろなものが合成されたり、分解されたりしています。
甲状腺ホルモンはこのような代謝を調節していますので、体内の合成や分解のはたらきがとどこおってしまうと、不用なものが体のいたるところにたまってしまいます。
前回の甲状腺機能亢進症でもお話しましたが、心臓は甲状腺の機能が進んでいても、低下していても悪い影響が出ます。
甲状腺機能低下症でも心臓に負担がかかり、寿命が短くなると言われています。
足りない甲状腺ホルモンを飲み薬で補って、適度な量に調整しておくことが大切です。
甲状腺が非常に大きくなることがあるため、美容的な意味で一部を手術で取ることがあります。