糖尿病性神経障害 ~ あなどれない合併症(1)
高血圧・脂質異常症などの生活習慣病は全身の血管をいためてしまいます。
糖尿病はそれに加えて小さな血管もいためてしまいます。
糖尿病網膜症は失明の危険があり、糖尿病性腎症は血液透析になる可能性があります。
いまひとつピンとこないのが糖尿病性神経障害です。しかし、イメージがわかなくてもあなどってはいけません。なかなか厄介な病気なのです。
神経は脳から出て、脳から離れるほど細くなっていきます。このため、足の先には細い神経がたくさんあり、それに血液を送る血管も細くなります。
糖尿病で小さな血管がいたんでくると、神経の症状として最初に足先に影響が出ます。
はじめは、「はだしで歩いていても靴下をはいているような気がする」というのが有名な症状。
だんだん、「正座をしていてしびれた時の感じがずっと続く」となり、
「足がびりびりして夜が眠れない」と、しびれ感がだんだん強くなります。
このしびれ感は、なかなか薬が効かないので、厄介な症状です。
繰り返しになりますが、糖尿病は合併症を起こさないように、血管がいたむのを防ぐことが重要です。そのために血糖値をよい範囲にしておく必要があります。